Word、Excel、Photoshop、Acrobatは、それぞれが本来つくられた仕事においてDocusliceより優れています。そして4つのうち、ドキュメントを原寸のまま複数枚の紙に分割できるのは1つだけです。それぞれがどこで本当に役に立ち、どこで行き止まりになるのかをまとめました。
すでに手元にあるアプリ
| 機能 | Docuslice | Word | Excel | Photoshop | Acrobat |
|---|---|---|---|---|---|
| タイル分割コマンドを内蔵 | ✅ | ❌ | ❌ | ❌ | ✅ |
| 特大ページを縮小して収める | ✅ | ✅ | ✅ | ✅ | ✅ |
| 仕上がりサイズを正確に指定 | ✅ | ❌ | ❌ | ❌ | ❌ |
| 枚数を直接指定 | ✅ | ❌ | ❌ | ❌ | ❌ |
| 用紙間の重なり | ✅ | ❌ | ❌ | ❌ | ✅ |
| タイルにカットライン | ✅ | ❌ | ❌ | ❌ | ✅ |
| タイルにハサミマーク | ✅ | ❌ | ❌ | ❌ | ❌ |
| 組み立て用のタイル番号 | ✅ | ❌ | ❌ | ❌ | ✅ |
| タイルを1つのPDFに書き出し | ✅ | ❌ | ❌ | ❌ | ❌ |
| タイルを画像ファイルに書き出し | ✅ | ❌ | ❌ | ✅ | ❌ |
| ブラウザでタイル分割 | ✅ | ❌ | ❌ | ❌ | ❌ |
| iOS・Androidでタイル分割 | ✅ | ❌ | ❌ | ❌ | ❌ |
| Mac・Windowsでタイル分割 | ✅ | ✅ | ✅ | ✅ | ✅ |
| Windowsではタイル分割が無料 | ✅ | ❌ | ❌ | ❌ | ✅ |
| 同じアプリで作成・編集 | ✅ | ✅ | ❌ | ✅ | ✅ |
| カラーマネジメントとCMYK | ❌ | ❌ | ❌ | ✅ | ✅ |
| 見出し行を全ページで繰り返す | ❌ | ✅ | ✅ | ❌ | ❌ |
| 改ページ位置の制御 | ❌ | ✅ | ✅ | ❌ | ❌ |
ほかのタイル分割ツール
RasterbatorとBlock Postersはどちらもタイル分割ができます。そのためのツールなのですから当然です。問題は、画像を複数枚に分割できるかどうかではなく、その結果をどこまで細かく制御できるか、そして素材が写真ではなくPDFだったときにどうなるか、です。
| 機能 | Docuslice | Rasterbator | Block Posters |
|---|---|---|---|
| 仕上がりサイズを正確に指定 | ✅ | ❌ | ❌ |
| 枚数を直接指定 | ✅ | ✅ | ✅ |
| 用紙間の重なり | ✅ | ❌ | ❌ |
| タイルにカットライン | ✅ | ✅ | ❌ |
| タイルにハサミマーク | ✅ | ❌ | ❌ |
| 組み立て用のタイル番号 | ✅ | ❌ | ❌ |
| PDFの読み込み | ✅ | ❌ | ❌ |
| ベクターPDFの書き出し | ✅ | ❌ | ❌ |
| タイルを画像ファイルに書き出し | ✅ | ❌ | ❌ |
| 書き出しDPIの選択 | ✅ | ❌ | ❌ |
| 同じアプリで作成・編集 | ✅ | ❌ | ❌ |
| 小さな素材のAIアップスケール | ✅ | ❌ | ❌ |
| ブラウザでタイル分割 | ✅ | ✅ | ✅ |
| iOS・Androidでタイル分割 | ✅ | ❌ | ❌ |
| Mac・Windowsでタイル分割 | ✅ | ❌ | ❌ |
| 無料でタイル分割 | ✅ | ✅ | ✅ |
Microsoft Word
Wordは本物のデザインツールです。テキストボックス、図形、ワードアート、配置ガイド、全体の背面に敷く写真——そして1辺22インチまでのポスターサイズのページをつくれます。できないのは、そのページを原寸で印刷することです。Wordの印刷設定にあるサイズ調整は、プリンターに入っている用紙に文書を縮小して収めるものだけで、しかも画像は改ページをまたげません。Wordでデザインし、PDFに書き出して、そのPDFをタイル分割しましょう。
Microsoft Excel
横に広いスプレッドシートを、読める形で何枚もの紙に収めるなら、Excelに勝るツールはありません。改ページプレビュー、拡大縮小印刷、見出し行を繰り返す印刷タイトル、そしてページの順序。この用途でExcelの代わりになるものはありません。タイル分割は別の仕事です。何枚もの紙が集まって1枚の大きな絵になり、重なりとカットの印があり、仕上がりが現実の寸法で決まる——壁に貼るためのグラフがExcelを離れるのは、そこからです。
Excelで大きなスプレッドシートを複数ページに分けて印刷する方法
Photoshop
分割される前の作品に起きることは、すべてPhotoshopの領分です。カラーマネジメントとソフトプルーフ、商業印刷のためのCMYK、最終サイズでの出力シャープ、レタッチと合成。タイル分割のコマンドはありません。手作業でやるなら、ガイド、手で補正した分割数、スライス、タイルごとに1ファイルの書き出しと、11手順か13手順にのぼり、重なりもカットの印も番号もつきません。画像はPhotoshopで仕上げてください。分割まで同じ場所でやる必要はありません。
Adobe Acrobat
Acrobatの印刷ダイアログの「ページサイズ処理」にある「ポスター」モードは、本当にタイル分割します。重なり、カットの印、ラベルがつき、Windowsの無料のReaderでも使えます。限界は、実寸ではなくパーセントで扱うこと、手元に残るファイルではなく印刷ジョブを生成すること、そしてmacOS Sonoma以降、Macの無料のReaderではこの項目がグレーアウトするという報告が広く上がっていることです。お使いのマシンにAcrobatが入っていて、ポスターで用が足りるなら、それを使ってください。
Rasterbator
Rasterbatorには、Docusliceにはできないことがあります。看板ともいえるハーフトーン効果です。写真が点の集まりに変わり、離れて見ると1枚の絵として立ち上がります。その見た目が目的なら、選ぶべきはRasterbatorです。ここに挙げたどれも、その代わりにはなりません。一方で、寸法を詰める作業のためにつくられたツールではありません。ミリメートルではなく枚数で考えるので、決まった壁に決まったサイズで貼るポスターをつくるには、枚数から逆算することになります。素材がPDFの場合は、そもそも扱える範囲の外です。
Block Posters
画像を複数枚に分割するだけなら、Block Postersがいちばん速い方法です。アップロードして、横に何枚かを選び、ダウンロードする。写真を一度だけ引き伸ばしたいときには、これは長所であり、単純であること自体が狙いです。引き換えになるのは制御です。大きなタイル印刷をきれいに貼り合わせるための仕上げは、枚数が増えるほど効いてきます。切り口がずれても複製された絵柄の上に落ちるようにする重なり、切る目安になるカットラインとハサミマーク、そして16枚のよく似た紙が順番どおりに並ぶための番号です。